DCOLLECTは、MVSのIDCAMSの機能の1つで、DASDボリュームあるいは記憶グループなどを基にして、データセットやボリュームの統計と情報などのDFSMSに関するデータを収集します。収集されたデータは、可変長レコードの順次データセットに書き出され、アプリケーション・プログラムなどで処理することができます。IEHLISTやISPFなどのVTOCリストと異なり、目視できるデータではありませんが、細かなデータまで収集できるので、システム上に存在するボリュームやデータセットについての様々な形の一覧表などを作成するために利用できます。DCOLLECT機能が出力するデータ・レコードのフォーマットは、マニュアル「z/OS DFSMS カタログのためのアクセス方式サービス・プログラム」で公開されています。
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//DCOLLECT EXEC PGM=IDCAMS //SYSPRINT DD SYSOUT=* //SYSUT2 DD DISP=(,CATLG),DSN=output dataset, // UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(10,10),RLSE), // DCB=(RECFM=VB,LRECL=644) //SYSIN DD * DCOLLECT OFILE(SYSUT2) VOLUME(volname) //* |
ボリューム名には、複数のボリューム名あるいは部分修飾名が指定できるため、複数のボリュームにまたがってデータセット情報を収集することもできます。また、DASD上に存在するアクティブ・データセット以外に、DFSMShsmによってマイグレートあるいはバックアップされた非アクティブ・データセットについてのデータを収集することもできます。
DCOLLECT機能のJCLサンプルは、こちらの「すべてのボリューム上のデータセット一覧を作る」ページにも掲載してあります。