データセットを編集して印刷する(その2)

「データセット(メンバー)を編集して印刷する」の続きです。順次データセットには、業務用データが格納されることも多いですが、業務用データの場合は、文字だけのデータで構成されていることは少なく、パック10進数やバイナリー・データが含まれることも多いです。

DFSORTユーティリティーによる順次データセットの編集出力

    DFSORTでレコード内容を編集して印刷する

    SORTIN DDステートメントで指定した順次データセットの内容を、フィールドの内容によって編集して印刷します。OUTFILステートメントのOUTRECパラメーターで、出力側データセットへ移すフィールドを指定しています。入力側から出力側へ移すフィールドは4つです。入力レコードの先頭から10バイト、15文字目から6バイト(パック10進数)、30文字目から20バイト、60文字目から20バイト(バイナリー・データ)の4つです。出力側のフィールドとフィールドの間には空白の区切り文字を挿入しています。文字フィールドの内容はそのまま出力しますが、パック10進数とバイナリー・データのフィールド内容は、人間が目視できる形式に編集して出力します。

    DFSORTによる出力例を、以下に示します。

    ICETOOLでレコード内容を編集して印刷する

    DFSORTに付属するICETOOLによって、編集して印刷することもできます。ICETOOLは、DFSORTの機能を利用して、分類、集計、報告などの処理を、簡単なコマンド(ステートメント)を記述することで行うことができるツールです。ICETOOLが提供するレポート様式で十分な場合、たいていはDFSORTのステートメントを直接組み合わせるよりも簡単なステートメント記述で、入力データセットの内容を報告書の形にまとめることができます。

    上記のJCLは、最初のDFSORTによる編集、印刷処理を、ICETOOLに置き換えたサンプルです。

    ICETOOLによる出力例を、以下に示します。

DFSORTとICETOOLの詳細は、マニュアル「z/OS DFSORT:ご使用の手引き」(SD88-6335)、「z/OS DFSORT:アプリケーション・プログラミング・ガイド」(SD88-6331)に解説されています。