SYSLOG:System LOG、システム・ログ

システム・ログは、MVS上でのシステムの活動状況や、すべてのジョブからのコンソール・メッセージなどが時系列に記録されるJES2スプール内のSYSOUTデータセットです。シスログ(SYSLOG)と呼ばれます。
コンソールに出力される様々なメッセージのうち、センターによって不要と扱われるメッセージなどはコンソールへの出力が抑止されるようなカスタマイズも行われていますが、システム・ログにはすべて記録されます。マスター・スケジューラーはJES2と連係してシスログを処理します。

システム・ログには、MVS上でのシステムの活動状況が時系列に記録されているため、障害発生時の重要な問題識別の資料となります。特に、他のジョブからの要求を受けてサービスを提供するサーバー・プログラムや、他のジョブやサブシステム等にサービスを要求したり連係して動作したりするようなプログラムでは、障害となったジョブ以外のジョブやOSから関連するメッセージなどが出されている場合もあります。すべてのジョブからのメッセージが記録されているシステム・ログは有効な調査用資料となります。

システム・ログの出力

SYSLOGは、OSコマンドW(WRITELOG)によって出力することができます。


W [class]

「W L」と入力すれば、IPL以降または前回のWRITELOGコマンド投入からその時点までのSYSLOGをLクラスのSYSOUTとして印刷またはライター出力することができます。クラスを省略すれば、センターで指定したデフォルト・クラスが使われます。SYSLOGを保管する場合は、XWTRでDASDあるいはTAPEに順次データセットとして書き出すことができます。

システム・ログの参照

SDSFには、SYSLOGの参照機能(LOG)があります(管理者またはオペレーター権限が必要)。SDSFのLOGパネル(機能)を利用すれば、WRITELOGコマンドを使わなくてもスプール内のSYSLOGデータセットを直接参照できます。また、ジョブ出力のSYSOUTと同様に、特定の文字列を検索したり内容をデータセットにコピーしたりできます。MSPではECS、VOS3ではSYSLOG2を利用すればSYSLOGを参照できます。


PT ODSN 'dsname(member)'
PT [hh.mm.ss mm/dd/yyyy hh.mm.ss mm/dd/yyyy]
PT CLOSE

MVSのSDSFでは、PTコマンドによってSYSLOGを簡単な操作で任意のデータセットにコピーすることができます。コピーする範囲を「開始時刻 開始日付 終了時刻 終了日付」で指定することもできます。

システム・ログのフォーマット(MVS)

システム・ログのフォーマット(MSP,VOS3)