LOGRECデータセットのプリントとイニシャライズ

LOGREC(SYS1.LOGREC)は、ハードウェアおよびソフトウェア(主にOS)のエラー・ログを記録するデータセットです。EREP(Environmental Record Editing and Printing Program)というユーティリティーを使うことによって、記録されているレコードを編集し印刷することができます。

LOGRECデータセットのレコード内容を印刷する(MVS)

    SFT(Softwareエラー)レコードのタイトル・リスト作成

    エラーが起きたOSのモジュール名やABENDコードなどのタイトル情報を、リストアップします。

    SFT(Softwareエラー)レコードのフォーマット

    エラー・レコードの内容を、編集してプリント・アウトします。DATEパラメーターで、レコードが記録された日付で印刷範囲を絞り込むこともできます。

    デバイスのユニット・チェック・レコードのフォーマット

    DISK(33xx)とTAPE(34xx/35xx)装置のOBRレコード(unit checks)を、編集してプリントアウトします。プログラム側で発行したCCW(チャネル・コマンド)に誤りがあってのユニット・チェック・レコードなどもあるため、必ずしもレコードが記録されたこと=ハードウェア障害が起きた、というわけではありません。

LOGRECデータセットのバックアップ(MVS)

システム稼働中にLOGRECが一杯になった時などは、取り急ぎ順次データセットへ書き出し、後からヒストリー・データセットによってレポートすることもできます。

    ヒストリー・データセットへのコピー

    EREPを使い、LOGRECデータセットの内容を、順次編成データセットへ書き出します。コピーされた順次データセットが、LOGRECのHISTORYデータセットです。ZEROパラメーターに「Y」を指定すると、元のLOGRECデータセットはクリアーされます。

    持っている資料には、「LOGRECはDSORG=PSUで中にDASD上のアドレスを持っているようである。そのためGENERで単純にコピーしても利用できない。」というメモがありました。PSだけどGENERでお手軽にコピーしても、それを使用することはできないはずです。面倒でもEREPを使う必要がありそうです。

    ヒストリー・データセットからのレポート作成

    ヒストリー・データセットからのレポート作成時は、DD名が変わり、追加の一時的データセット定義が必要になりますが、同じレポートを作成することができます。

LOGRECデータセットのクリアー(再初期化)(MVS)

テスト系システムなど、LOGRECデータを重要視しなくてもよいのであれば、コピーせずにLOGRECデータセットをイニシャライズできます。新規にLOGRECを割り振る場合にも使用します。稼働中のシステムのLOGRECデータセットのサイズを拡張するなどで、新たに割り振りたい場合は、既存のLOGRECデータセットの名前をIEHPROGMユーティリティーでリネームして、リネーム後直ちにIFCDIP00で割り振り初期化します。その間はLOGRECデータセットがない状態になりますが、エラーが起きたときの記録なのでSMFほどナーバスになる必要はないでしょう。どうしてもこだわる(100%の完璧を期す)なら、別DSNで作成し、IEASYSxxのLOGRECパラメーターで別DSNを指すように変え、IPL後に改めて作成し、またIEASYSxxのLOGRECパラメーターを戻すなどを行えばいいでしょう。

現在のz/OSでは、LOGRECをデータセットではなく、ログ・ストリーム(システム・ロガー)で運用することもできます。詳細はマニュアル「MVS 診断: ツールと保守援助プログラム」などを参照して下さい。

EREPの詳細は、マニュアル「Environmental Record Editing and Printing Program(EREP) User’s Guide」(http://publibfp.dhe.ibm.com/epubs/pdf/ifc5g102.pdf)や「Environmental Record Editing and Printing Program(EREP) Reference」(http://publibfp.dhe.ibm.com/epubs/pdf/ifc5r105.pdf)を参照して下さい。その他「MVS 診断: ツールと保守援助プログラム」にも少し載ってるはずです。

MSPなら「サービスエイド使用手引書」あたりに載ってるはずです。VOS3では、確かLOGRECをRASLOGと呼んでたと記憶してます。マニュアルはちょっと思い出せません。資料も残してませんでした。