z/OS V2R1から、ジョブのジョブ・クラスには従来のA~Zおよび0~9の36種類の単一文字に加えて、2~8文字の英数字で構成されるクラス名も指定できるようになっています。CLASS=AやCLASS=Bでは、いったい何を示すジョブなのか?どのような種類のジョブなのか?がわかりにくいですが、CLASS=URGENTやCLASS=LOWPRTYなら、緊急作業用ジョブや低優先度ジョブであることがわかり易くなります。
JES2においては最大で512個のジョブ・クラスを利用することができるようになりました。また、複数のジョブ・クラス名をまとめたジョブ・クラス・グループを作成することもでき、イニシエーターのクラス割り当て時に個々のクラス名を列記する代わりにグループ名で指定することもできます。
JOBステートメントにおけるジョブ・クラス名の指定
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//jobname JOB CLASS=A 従来からのクラス文字による指定 //jobname JOB CLASS=GYOMU1 ジョブ・クラス名による指定 //jobname JOB CLASS=GROUP1 ジョブ・クラス・グループ名による指定 |
JES2側での定義例
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JOBCLASS(*) ACCT=NO, AUTH=ALL, BLP=YES, COMMAND=DISPLAY, CONDPURG=NO, : : TYPE26=YES JOBCLASS(URGENT) PERFORM=999 ジョブ・クラスURGENT(所属グループ無し) JOBCLASS(GYOMU1) GROUP=GROUP1 ジョブ・クラスGYOMU1(所属グループ=GROUP1) JOBCLASS(GYOMU2) GROUP=GROUP1 ジョブ・クラスGYOMU2(所属グループ=GROUP1) ※クラス・グループ自体を定義するステートメントはありません。 JOBCLASSステートメントにGROUPパラメーターがあれば、 JES2内で自動的にグルーピングされます。 INIT(1) NAME=6,CLASS=(GROUP1), イニシエーター側のジョブ・クラス割当て INIT(2) NAME=7,CLASS=(GYOMU1,GYOMU2), INIT(3) NAME=7,CLASS=ABCDE, こちらは従来のクラス文字A~E(括弧で括らない) INIT(4) NAME=7,CLASS=(A,B,C,D,E), こちらも従来のクラス文字A~E(括弧で括る場合) |
従来のジョブ・クラス文字では、最大36種類のジョブ属性が定義できました。多くの企業は、長年に渡って1文字のジョブ・クラスでシステム運用を行ってきていますので、今日でも従来通りのクラス文字割り当てで支障は無いでしょうが、今後よりきめ細かなジョブ属性分類が必要になった際には、このジョブ・クラス名による分類ができるようになっていることを覚えておくといいでしょう。ジョブ・クラス名を使用すれば、クラス文字による36種類と併せて合計で最大512種類のジョブ属性を設定することができます。