10.REXXを他のOSでも動かす

【2009/03/24 original author TAKAO】

REXXの優れている点に、日本では知られていませんが、あらゆるOS上にポーティングされているという事実があります。(一昔前ですが、PC-DOSにまで搭載されていました。)しばらくWindows版が有償だったことは、普及の足かせだったと思います。今はオープンソースでREXXの処理系はあります。まず、このOpen Object Rexxのサイトにアクセスしてください。左のメニューからDownloadを選んでいただくと、各プラットフォームごとのパッケージがあります。

Windows版をインストールすると、RXAPIというサービスが起動します。これのおかげでREXXを動かすことが、ずいぶん簡単になります。以下のようなファイルを作ってみます。

適当なフォルダーにhelloworld.rexという名前で保管しましょう。
コマンドコンソールをあげて、適当なフォルダーをカレントフォルダーとして、helloworld.rexといきなりタイプインしてみてください。Hello, World! と表示されたはずです。上のサービスがサフィックス.rexを監視しているようです。

取り合えず動作を確認したところで、日本語マニュアルは以下にあります。

IBMのマニュアルは、リファレンスは辞書的に引くもの、ガイドは「?するには」的なものです。それゆえ、プログラミングガイドから見始めたほうがいいでしょう。

オブジェクト指向のREXXとはいえ、従来のREXXの機能(クラシックREXXなどといいます)はそのままです。オブジェクト指向を楽しみたくなってから始めてもいいでしょう。なお、オープンソースとはいえ、このREXXはIBM REXXと100%コンパチだ、とウェブサイトには書いてありますので、プログラム自体はMVSにもっていっても動作するでしょう。同じ言語でプラットフォームを問わないというのは、Javaの普及を見てもわかるとおり便利なのです。もちろん、Windows固有の機能、MVS固有の機能を使う場合は無理ですけれども。
calcuratorMVSのREXXと違って、GUIを作ることができます。サンプルは導入したパッケージ内のC:\Program Files\ooRexx\samples\oodialogなどにあります。calcurator.rexなどを動作させると、このように電卓のウィンドウが表示されます。

【2009/03/24 original author TAKAO】