【2018/04/11 original author KAMII】
ジョブ・グループの実行例(開始時刻指定ジョブ)
SDSF/STパネル
SCHEDULEステートメントのHOLDUNTLパラメーターで実行開始時刻を指定したジョブも、JCLにエラーがなければサブミット後直ちにJES2の実行キューに入ります。ただし、指定の開始時刻になるまでは実行されません。
SDSF/JG → JP/STパネル
開始時刻の指定があるジョブを含むジョブ・グループの表示でも、時刻による保留ジョブがあることは確認できます。次のパネルは、JG(ジョブ・グループ)パネルからジョブ・グループに対してJPあるいはSTアクション文字を入力した例です。
ジョブ・グループの実行例(同名ジョブの実行)
JEC(Job Execution Controls)によるジョブ・グループのジョブ運用では、JES2のデフォルト設定によって同名ジョブを順番に実行するようにしていても、ジョブ・グループに属するジョブの場合は、属するグループが異なれば同じ名前のジョブであっても同時に実行されます。JES2では同じ名前のジョブは同時には実行されない(*1)設定が多いですが、ジョブ・グループのジョブ運用では意図したとおりのジョブの実行順にならない場合があります。
*1 JES2起動パラメーターのJOBDEFステートメントでDUPL_JOB=NODELAYが指定されていれば同じ名前のジョブも同時に実行される。デフォルトがDELAYなので同名のジョブは同時に実行されない運用が多い。
JES2のJEC(Job Execution Controls)は、新しい機能なのでまだまだ普及していないようです。JECの機能を上手に使えば同じジョブ内の同時に実行できるステップは、比較的容易にジョブ分割することができます。同時に実行できるステップを並行して動かすことは、業務データ量が増えた際などのバッチ処理全体のスループットを改善するための1つの方策です。ジョブ・グループの概念を理解し適用することは、現行のシステム運用の改善策のカードが増えることにも繋がります。(参考資料「z/OS MVS JCLユーザーズ・ガイド(SA88-7091)」第30章 JES2実行制御ステートメント)
【2018/04/11 original author KAMII】